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福祉現場やものづくり現場、福祉関連施設やイベント等を訪問して皆さんにご紹介するページです。福祉の現場の声から、気づきやヒントを「コーディネータの視点」で汲み取り、福祉環境の改善へとつなぎます。
訪問日:2011年09月23日  訪問先:かながわ県民プラザ

http://www.ninchisho100.net/campaign/ring.html
認知症サポーターをご存知ですか?認知症オレンジリングを正しく理解し、認知症患者やその家族を地域でサポートする人のことで、90分の認定講座に参加すると認定され、サポーターの証として、オレンジリングが頂けます。日頃から身につけ、地域で認知症の方やその家族が困っていたら助けてあげましょう、認知症に対する理解を広めましょうというもの。その認定講座でもある「アルツハイマーデー記念講演会」が秋分の日に、桜木町の県民プラザで行われました。講師は「高齢社会をよくする女性の会」理事長の樋口恵子氏(79歳)。その内容をリポートします。

 

認知症家族の会が設立したのは1980代。その頃、 介護は全て嫁の仕事、嫁は大変でした!「嫁がろくに世話をしてやらないからボケる」「いや、あの嫁が何でもかんでもしてやるで、あの婆さんはボケたんや」と、どちらに転んでも嫁のせい。責任転嫁の「嫁」という字が物語っていますね。


そして90年代のゴールドプランを経て、2000年に介護保険法の成立となるわけですが、介護保険の元で、やっと認知症対応が進んだのだそうです。それでも認知症に対する理解は低く「心がけが良ければボケない」などと公言する人も多い。だが樋口先生の同級生で最も優秀だった才媛が、50代半ばで若年性アルツハイマーに侵されたり、やはり聡明で活動的な友人にその兆しが見えてきたり…認知症は避けられない老いの宿命なのです。だとしたら「認知症患者が尊厳を保って生きられる社会を目指さなければならない。認知症の扱いは人権のバロメーター」なのです。


しかし、問題はこれから、だって震災に原発補償でもう財源が無い!しかも団塊世代がドーンと控えているのです。だいたい人類がこの半世紀の間に獲得した寿命の延びは、人類が過去5,000年間に成し遂げた寿命の伸びに匹敵しているのです。戦前は人生50年、それが今や100年になろうとしているのですから「人生100年社会をどう作るか?」それは未だかつて人類が直面したことのない大問題!介護は重厚・長大化して、社会的介護の総量は増える一方。少子化に加え、嫁は絶滅危惧種から消滅へ、そして老老介護もう家族介護力は期待できないのです。


かくなる上は、地域で分かち合い、支え合うほかない。血縁はなくても、有縁・多縁の有援社会を目指し、こう生きると決めた人たちが新しい地域を作ること。そのためにはワーク・ライフ・バランスが大切、そして樋口先生はそこにケアを加えたワーク・ライフ&ケア・バランスが大切だと締めくくりました。

◆コーディネーターの視点
そうなんです!責任を転嫁できた「嫁」はもういないのです。介護保険は縮小の一途、施設は増えない、職員は足りない…どうしましょう? そこで、介護百人一首から一句「みなボケて わしゃーどうすりゃー ええかいなー」ばば様いつも 自分が正常 ┐(´-`)┌ 認知症の方を受け入れ共に暮すには、バリデーションの精神が大切ですね
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