「トイレでふんばる君」の販売元である株式会社東京ウチダシステムを訪問しました。多様化・成熟化した社会の中で、どのような働き方や働く場が求められているのか?新たなワークスタイルのあり方を求めて自ら実証を行っている「THE PLACE」と名付けられた内田洋行第2オフィスを見学してきました。 当日はTUSセミナーがあり、既存の価値観を疑い、やり方を変えることで「新たな創造」を果たす「変化と創造」をテーマにした盛りだくさんの内容で、私たちも大いに触発されました。 まずは「東京空散歩」で、スカイツリーからの実際の眺望を シュミレーション体験。世界一の高さから見る東京は「広い!」。高いということはそれだけ俯瞰して、物を広く見られるということなのですね。スカイツリーを建設した大林組・高木浩志氏の講演「世界一の高さへの挑戦」では、「巨大であることと精密であること」を求められたスカイツリーの建設が、地震や風などあらゆる事象を想定した緻密な計算の上に成り立ち、様々な技術が駆使された世紀の工事で、しかもその基礎には東大寺の五重塔の芯柱構造が取り入れられているということを知ってとても驚きました。「世界一のものづくり」は、日本の叡智と技の結集なのですね。 次いで参加したセミナー「今大きく変わる介護福祉現場」では、一級建築士で介護環境デザイナーの間瀬樹省氏が「お年寄りを元気にする環境作り」を紹介。老人施設を「お世話する」から「元気にする」へ、元気になれる仕組みづくりを、実例を交えて話してくれました。右利きでも左利きでも、低くても高くても対応できる格子状の手摺や、棚に切り込みを入れつかまり立ちができるようにした収納棚、安全に出入りし易く入浴できるよう壁から離して設置された浴槽と、縁と同じ高さにして、自力での入浴を助けるシャワー椅子など、自立を支援し、介助者の負担を軽減する工夫がいっぱいの環境作りには目から鱗!特にお年寄りの「できる動作」を増やしている例として紹介された、ベッドからの立ち上がりを楽にする手前に大きく突きだしたサイドレールは、作る側の都合ではなく、あくまで利用者の生活動作に視点を置いている点に福祉用具のあるべき姿を見る思いがしました。
建物の仕様が決まったのちに、オフィスの構成を決めるのではなく、社員によるワークショップを編成し、2年間にわたって課題を議論、344個の課題解決から、働きやすいオフィス作りを進めたという究極のオフィスは、ペーパーレス、LED照明などエコであることは勿論、ICT技術と空間デザインを駆使して、コミュニケーションを活発にすることを重視した「社員を元気にする」オフィスでした。「自らの体験を通じて、オフィスの生産性向上や価値向上を証明していく」とは、まさに自前モニタリングですね!
オフィスも施設もそこで働き、そこに住まう人を「元気にする」が、東京ウチダシステムのコンセプトなのですね!
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