川崎市産業振興会館の7階にある「かわさき福祉開発支援センター」は、「かわさき基準(KIS)」による福祉用具や生活支援システム、街づくり等の評価、認証、支援を行う「かわさき基準推進協議会」の展示場だ。「KIS」とは、利用者にとって最適な福祉製品のあり方を示した独自の基準。川崎市は、高齢者や障害ある人々も、住み慣れた街で、できるだけ自立して、楽しく安心して暮らせる社会を実現するため、「かわさき福祉産業振興ビジョン」を策定し、産業分野からの福祉用具や福祉サービスの提供、街づくりに力を入れている。そこから生まれたのがこの「KIS」である。
100㎡ほどのオフィスには、毎年、日本全国から優れた福祉製品を公募し、様々な角度から検証して認証された「KIS」製品や、国内外の工夫に富んだ福祉自助具が並ぶ。高齢者の出入りが多い市役所や病院に置かれ、好評を博している、ケータイ感覚の音声拡聴器「クリアボイス」や、狭い室内でも自由自在に動き回れるコンパクトで多機能な木製電動車いす「吉田いす」など、自立支援をコンセプトとした「KIS」ならではの製品に、直に触れて使ってみることができる。まるで福祉用具のアンテナショップだ。
学生が授業として見学に訪れることが多いというが、月曜日から金曜日までの11時から17時まで開館していて、誰でも自由に見学することができる。実際に触れてもらうことで、福祉について考えてもらうきっかけ作りになればと、福祉製品のセミナーなども開催している。
相談員の政時さんは「障害は人それぞれ。マスプロ向けじゃないから製品化が難しい。だからこそ川崎の中小企業の出番じゃないかと思う」と話し、担当の小野さんは「福祉機器の製造は簡単じゃない。このセンターが、ニーズを持っている方とそれを実現する技術を持っている方の、情報交換の場になればと思っている」と話す。この「ものづくりと福祉の出会いの場」から、新しい福祉機器が誕生する日は近いかもしれない。(写真左上:KISのマーク 右中:クリアボイスの説明をする小野さん 左下:吉田イスを操作する政時さん)
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